おでこのリフトとは

高齢になると瞼の垂れ下がりが気になってきますが、原因のひとつに眉毛が下がってくることがあります。とくに眉間にしわがあったり眉毛と目の間隔が狭い人は、怖い顔に見えたり怒っているような印象を与えることがあります。また眉毛の位置の左右差がある場合、眉毛の下がっている方が瞼の垂れ下がりが大きく、目が小さく見えます。このような場合には瞼の手術をする前に、眉毛を上げる手術が効果的です。これにはいくつかの方法があります。

1)眉毛上皮膚切除術

とくに片方の眉毛が下がっていて左右対称の眉毛にしたいときや、両方の眉毛を上げたいときに行います。眉毛の上の皮膚を切除して眉毛を上げます。眉間のしわが気になる場合は、同時に眉間にしわを寄せる筋肉をレーザーで切開して動かなくさせることにより、眉間にしわができないようにします。われわれは手術用顕微鏡を用いて非常にきれいに皮膚を縫合しますので、傷跡は非常に細い線で治ります。半年以上経てば目立たなくなります。

2)内視鏡を用いたおでこのリフト

おでこの上の毛の生えている部分に3程度の切開を3箇所ほど行い、そこから内視鏡を入れて中をモニターで映して観察しながら、特殊な道具を使っておでこの骨の上から眉毛の上まで皮膚をはがします。眉間にしわを寄せる筋肉を内側から処理して動かないようにします。頭の骨の表面に小さな孔をあけてそこに糸を通して、持ち上げたおでこの皮膚を固定します。髪の毛の中だけの切開で行いますので、おでこの皮膚には傷跡がつきません。

3)毛生え際切開によるおでこのリフト

これはおでこにアイロンをかけたように、おでこや眉間のしわをのばすことができる優れた方法です。おでこの柔らかい毛が生えている部分より少し下でおでこの皮膚を切開します。皮膚の下にある前頭筋というおでこにしわを寄せる筋肉の上を眉毛の部分まではがします。次に眉間やおでこにしわを寄せる筋肉をCO2レーザーで切開して筋肉が動かないようにします。最後に皮膚を切除しておでこを上に持ち上げます。1日だけ血液を吸い出すドレーンを入れ、次の日に取ります。その日の夕方から洗髪が可能です。

手術用顕微鏡で皮膚を縫合しますので、とてもきれいな傷跡で仕上げることができます。3ヵ月以上経てば前髪を上げても傷痕は目立ちません。

患者さんの状態に応じてどの方法がいちばん良いか選択します。手術はすべて局所麻酔の日帰り手術で行います。術後は瞼が少し腫れ、内出血で赤や紫色になることもありますが、2週間程度で戻ります。術後半年ほどおでこや頭の皮膚の感覚が鈍くなりますが、時間が経てばほぼ元に戻ってきます。筋肉の処置を行ったあとは、眉間が動かなくなりますので、眉間のしわが出なくなります。眉毛を上げることはできますが、おでこのしわはとても少なくなります。3番目の毛生え際切開による方法がいちばん高い効果が得られます。